今の気持ちとこれからのこと

この2ヶ月間は普段つけていない日記を書かずにはいられないほど、いろいろなことがありました。

気持ちが焦ったり、悲しんだり、心が落ち着かなく身体もそれに合わせるかのように、動かなくなることもありました。

無理せずにその日の体調によっては休みにしようと、身体を休めることを優先し、 その日の様子や天気など世の中の状況を感じとって、やる・やらないを朝に決めることもしてきました。

今までだったら、〝営業日は決まっていなければならない〃と思っていましたが、 その枠を外してしまうと、そんなことは全然ないのでした。

きっと、みなさんも自粛期間中はその前と時間の流れ方が違ったと感じる方も多かったでしょうし、 私たちも時間に追われる生活をしていたことに、時間を与えられて気づかされたのでした。

こうして過ごすうち、何を優先したいか、何を必要としないのかがはっきりしてきたように思います。

営業日のこともですが、制約のある中でどうやって店を営むか考えた時、今だからできることとして、ごはんのお持ち帰りの際に、入れ物を持参していただくことをお願いしました。

ゴミとなってしまうものを絶えず購入することはストレスでしたし、
思い切ってお声がけしてみると、多くの方が協力してくださり、
様々な容器に知恵を絞りながら詰めさせていただく作業はとてもやりがいがありました。

都合でそれが叶わない方からは、容器代をいただくこととなりましたが、紙のものを選び、双方に負担のないやり取りもできたのではないかと思っています。

店を営む側として、ゴミや経費の節減になって、その分を彩り豊かなおかずのひと手間へまわすことができ、とてもありがたかったです。

もう一つ、より意識したことは、ビニール袋とラップは使わない脱プラスチックの心がけです。

野菜を包んだり保存したりするのには、新聞紙が大活躍しました。
なるべく使いきることを意識して、どうしても残ったら瓶や容器に移し、それもなければお皿をかぶせたり、工夫次第でどうにかなるものでした。

焼き菓子も昔の駄菓子屋さんのように、ガラス容器に入れ、バラ売りで選んでもらえるようにもしました。

毎週金曜販売のFIOの野菜セットに合わせて用意したドレッシングも、瓶を持参していただく声がけに、日頃から意識されている方も多く、思っていたよりずっとスムーズに使い捨て容器を使わずに済んでいます。

容器持参のお願いは、タルトのお持ち帰りにも広がっています。

テイクアウトのドリンク用にマイボトルを持参される方もだんだん増えてきています。 出かける際に、ボトルや容器を持って行くことが普通になったならと、希望とワクワク感が増してきます。

みなさんのご理解とご協力がなければ出来ないことでしたし、 この時期に、これからのことを考えながら実現できたことは、わたしたちの店の営み方や、
それぞれの暮らし方にとても大きく影響をしていくことのように思います。

これからのお店のことですが、この2ヶ月間にやってみて自分たちが心地よかったことを優先していこうと考えています。

6月は試行錯誤しながら、少しずつ店内で過ごせる時間をつくっていきます。
引き続き、ごはんは予約制となりご面倒をおかけしますが、 本に関する新しい試みや、お買い物をもっと楽しめるような工夫もしていきます。

庭先や縁側に野菜や日用品を並べた小さな商店的な取り組みが好評です。
入りやすくなったと声もかけていただいています。

庭の草や木、土や石、生き物。 そこには人をほっとされてくれる要素があり、 それを眺めたり、触れたりする時間を私自身が多く費やすようになりました。

子どもたちは裸足になったり、松ぼっくりや虫などの小さな発見をしたり、
この庭と親しんでくれている様子を台所越しに見て、庭も子どもたちも喜んでいると感じています。

これからも庭や縁側を開放して、ドリンクやごはんでほっと一息できるようにもしていきます。

予約の方法や本の新しい試みにつきましては、 インスタグラムフェイスブックでもお知らせしますので、ご覧ください。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

6月からは新たなスタートとして、みなさんにより喜んでいただけるよう、
自分たちがやりたいかたちに、より近づいていけるよう、
私たちが心地よいペースを保って動いていきますので、
見守っていただけたら幸いです。

2020.5.26 いな暮らし、ともみ

- 更新日:2020年05月27日(水)